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マクロとは?
マクロは 定型操作を自動化するための「コマンドの連続記録」 です。
- 本質:CADコマンドを順番に実行する「自動化スクリプト」
- 特徴:
- 人間がやる操作をそのまま順番に実行
- 複雑な計算や条件分岐は苦手
- ファイルとして保存可能(.scr 形式など)
マクロのメリット
メリット | 内容 |
---|
作成が簡単 | コマンド順をテキストに書くだけ |
すぐ実行可能 | ツールバーやショートカットキーから呼び出せる |
定型作業の効率化 | 同じ作図作業を繰り返す場合に便利 |
ファイル化して共有可能 | 他の図面や同僚でも利用可能 |
マクロのデメリット
デメリット | 内容 |
---|
条件分岐ができない | 「もし○○なら△△」のような判断は不可 |
変数・計算が苦手 | 線の長さや座標を動的に変えられない |
入力待ちに弱い | ユーザー入力を変数として使うのは基本的にできない |
修正が大変 | コマンド数が多いと手で書き直す必要がある |
マクロの作成方法
(1) 手書きで作る
- 実行したいコマンドをCADで確認
- コマンドと座標をテキスト化 textコピーする編集する
_LINE 0,0 100,0 ; _CIRCLE 50,50 25 ;
- ファイルとして保存(例:
mymacro.scr
)
(2) CADで記録する
- 一部のCADでは「マクロ記録機能」があり、操作を記録して自動でスクリプト化
- そのままファイルとして保存し、再生可能
(3) ツールバー・ショートカットに登録
- ARES CADではマクロをツールバーアイコンに割り当て可能
- 「右クリック → マクロを登録 → 呼び出す」
マクロの応用例
- 定型図形作成
- 寸法・注釈付与
- ツール化
- ツールバーやショートカットに登録してワンクリックで作図
マクロ vs LISPの簡単比較
項目 | マクロ | LISP |
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複雑度 | 単純 | 複雑な処理可 |
条件分岐 | × | ○ |
計算・変数 | × | ○ |
作成難易度 | 簡単 | やや難しい |
実行方法 | ツールバー/ショートカット | (load "file.lsp") → コマンド呼び出し |
まとめ
- マクロは 「単純作図や繰り返し作業を手軽に自動化」 する道具
- LISPのように柔軟ではないが、簡単に登録・実行できる
- 複雑な条件や計算が必要ならLISP、
単純な作図や定型作業だけならマクロ が最適